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敬老の日

  • 2018年09月17日

 今日は「敬老の日」、私の義父が入所している施設では、施設内で家族を含めた「敬老会」が開催されます。

 義父は齢93歳となり、認知症も伴い私のことは誰か分からず、かろうじて妻(娘)のことは時折認識しているようですが、いつも顔を出し好物を持ってきてくれる人と思っていることが多いようです。

 施設の職員の皆さんには、日頃から話し相手や食事・入浴の介助、そして下の世話までお世話になり、本当に頭が下がる思いです。

 さて、道内の介護施設の職員と入所者・家族を対象とした施設の実態調査が行われた結果が過日の新聞に掲載されていました。

 その結果、職員の54%が入所者から暴力や性的嫌がらせなどの「クライアント・ハラスメント」を受けたと答え、「殴られた」、「腕を噛まれた」、「胸、下半身を触られた」と具体的な内容も盛り込まれていました。

 一方、入所者や家族からは、「呼んでもすぐに来てくれない」、「介護が丁寧でなく、なげやりに感じる」、「解除されずに長時間放置された」など。

 これについては、「道は人手不足で手が回らない厳しい現状が推測される、職員の勤務環境の改善が入居者への虐待防止につながる」と分析しています。

 人手不足が原因で介護サービスが低下せざるを得ない、忙しさでイライラがつのり、ついつい入所者に不適切な対応をしてしまう、その結果入所者が職員にハラスメントをしてしまう。

 介護現場において、サービスを「提供する側とされる側」に少なからず溝が生まれ、相互に必要な優しさと感謝が、遠い場所に置かれてしまっている気がします。

 安倍晋三氏は「介護離職ゼロ」というキャッチフレーズを打ち出しており、親などの介護のために、仕事を辞めてしまわないように介護施設数の充実を図る、そして、介護職場で働く方の勤務環境や待遇を改善し、介護職場からの離職を無くするという意味が込められている制度と思っていましたが、やはりそんなことではなかったようです。

 施設介護から家族介護にシフトしながら、訪問介護や看護を増やしフォローアップを図ると言うことであり、もう一方の介護施設職員の人員確保やそのための職場環境・待遇改善は「亀の歩み」となっています。

 したがって、このキャッチフレーズから2年ほどが経過しましたが、双方の介護離職はまったく改善されていません。

 話は戻りますが、高齢の親を持つ多くの方々にとって介護施設は、必要欠くべからざる施設であり、私たち家族も本当に感謝しています。

 そんな施設の職員の方々が、いつも笑顔で、そして仕事に余裕を持ってあたることが出来るように、そして職員の方々が「介護離職ゼロ」になるように、「敬老の日」にあたって改めて考える日にしなければならないと思います。


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