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拙速なワクチン投与

  • 2020年08月28日

 コロナワクチンの開発競争が激しさを増し、世界では約170の開発計画が進んでいますが、残念ながら国内での開発はまだまだのようです。

 今日の道新では、欧米企業と交渉して2社から各1億2,000万人分の供給を受けることで合意したと報道されています。

 その2社とは、アストラゼネカ社とファイザー社ですが、そのワクチンはウィルスのDNA等の遺伝子情報を利用して免疫を導く新技術を使った「核酸ワクチン」で、このワクチンは従来の手法と違い、実用化の実績は無く、効果や安全性は現在、人に投与する臨床試験で検証中とのことです。

 日刊ゲンダイでは、西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏(感染症学)が、「健康体に投与するワクチンは患者向けの治療薬以上に安全性が求められます。間違えるとかえって健康体を悪化させるおそれがあります。」と話しています。

 当然のことですが、感染はウィルス菌が体内に入って症状を起こしますが、ワクチンはウィルス抗体をあえて健康体に投与することで感染前に体内に抗体を作り出すことを目的としていますから、体質によっては単に感染者を増やすことに繋がりかねません。

 以前も掲載しましたが、ワクチン開発には3年~5年、実用化には5年~10年ほどの時間を要します。

 それも、今まで実績の無い遺伝子情報による新しい技術をそれも半年ほどで実用化し、人体に投与するというのです。

 さらに、コロナウィルスは時間が経つと「変容」して別の遺伝子配列となります。

 このことは香港大の研究チームが実証済みで、感染後に陰性が確認されて退院した患者が4ヶ月後に再感染しましたが、1回目と異なる遺伝子配列で、研究チームは感染によって作られる抗体は「時間が経つと減少する」と指摘し、抗体の持続期間は数ヶ月程度とみられると発表しました。

 政府は、アストラゼネカ社とファイザー社のワクチン投与に優先順位をつけて、まずは高齢者や医療関係者から行うと言うことですが、実績の無いワクチンを医療専門家の方が率先して投与を受けた場合、医療崩壊となるかも知れませんし、その前に医療情報に詳しい医療関係者が投与を率先して受けるか疑問です。

 なぜなら自らが治験者になるということですから。

 そして高齢者や持病を持っている方は、基礎体力が低下しています。

 ワクチン接種後、副作用が起きた場合はメーカーが補償しなければなりませんが、今回のワクチンの場合、メーカーでは無く政府が補償するということです。

 それだけ、リスクが多く出ることを政府が想定していると言うことに他なりません。

 そうなると、優先的投与は医療関係者や高齢者では無く、若い方かこのワクチンの投与を決めた厚労省を中心とした官僚や政治家でしょうか。


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