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悪夢の10年間(ブログ3043)

  • 2022年11月07日

 日本の1人あたりGDPで、台湾が日本を抜いてしまいました。

 10月に公表されたIMF(国際通貨基金)の世界経済見通しによると2022年の1人あたりGDPで、台湾が44,821ドル(世界第24位)となり、日本の42,347ドル(同27位)を超えました。

 日本は、もはやアジアの中の豊かな国とは言えなくなってしまったということです。

 2012年、アベノミクス・異次元の金融緩和が始まる前は世界で13位でしたから、
この10年間の日本の経済政策は失政を続けたことになります。

 私たちの記憶に残っているバブル期には米国に次ぐ世界代2位のGDPを誇り、その後、中国に抜かれたとしても、しばらくは世界第3位でした。

 さて、このままで行けば、日本はどこまで転げ落ちるのでしょう。

 この現実を岸田氏はどのように受け止めているのか、全く理解が出来ません。

 この間、企業の競争力が弱まり、新しい技術開発の努力も低下、無ければ世界中から買ってくれば良いという政策から抜け出せず、そして法人税の減税を続けてきた結果、内部留保だけは膨らみ続けてきましたが、顧客であるはずの労働者の賃上げは無きに等しく、国民の消費力も目に見えて落ち込んでしまいました。

 半導体も国内生産が出来ず、車を購入しても半年から1年待ち、コロナ禍になってマスクも国内では生産数が限られ、中国からの輸入を依存しなければならないこと、自国でワクチン開発も出来ないこと、ロシア・ウクライナ戦争で、エネルギーも食料も相手国に頼ることしかできないことを私たちは目の当たりにしています。

 さらに、異次元の金融緩和で金利が低下し、円安が進みました。

 輸出企業は円安は歓迎すべきものですが、輸入企業は行き過ぎた円安に苦しんでいますし、国民も物価高騰で生活がままなりません。

 しかし、黒田総裁と安倍氏・菅氏・岸田氏はアベノミクスを信奉して何もせず、そして今も何もしようとしません。金融政策でも世界に遅れを取り、世界のファンドや投資家は日本をおいしい国と思っているでしょう。

 予算の多くを国債で賄うことを続けてきたことから、金利を上げることは自らの首を絞めることになってしまいました。

 誰も責任を取らないまま、日本は世界40カ国の先進国の中で他国からドンドン離され、今や2流国から3流国になってしまいました。

 この10年間を「悪夢の10年間」と言わず、なんと表現すれば良いのでしょうか。


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