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巨悪の安眠枕

  • 2020年05月29日

 衆議院の法務委員長は松島みどり氏ですが、思い起こせば2015年に選挙区内に「うちわ」を配布して公職選挙法違反の容疑がかけられた方で、この方が法務委員長というところに自民党の懐の深さを感じます。

 そして、松島委員長の「うちわ」事件は黒川氏が法務大臣官房長の時代で、不起訴となっています。

 その法務委員会で、黒川氏の処分が議論となった22日、山尾志桜里議員の「なぜ黒川氏は懲戒では無く、訓告なんですか?」と質問した瞬間、松島委員長が自席で小さく「その通り」と発言している音をマイクが拾っていました。

 あの松島みどり議員も黒川氏の処分を軽すぎると考えていたようです。

 さて、小渕優子元経産相が後援会の方々を毎年歌舞伎座の観劇会に招待し、政治資金の収支報告をしなかった「政治資金規正法違反」の疑いが濃くなった時、証拠となるパソコンにドリルで穴を開け、ハードディスクを破壊した事件の時も検察は不起訴。

 甘利明元経済再生相が都市再生機構に対する口利きをし、大臣室で建設会社から現金を受け取った「あっせん利得処罰法違反」の疑いがかけられ、本人も授受を認めましたが、その後、原因不明の入院、その後検察は同じく不起訴に。

 下村博文元文科相が、加計学園にパーティー券200万円分を購入してもらったにも関わらず収支報告書に記載していなかったことで「政治資金規正法」違反の疑いが有りましたが、これも不起訴となりました。

 森友学園事件では、財務省が籠池氏に土地を破格の廉価で払い下げ、これに安倍晋三氏の妻である昭恵夫人が関与していた事も含め、関連する証拠書類を改竄、、隠蔽、破棄したことで責任を問われた当時の佐川宣寿財務局長以下38人全員が不起訴となりました。

 そして、この時期に黒川氏は法務大臣官房長・法務事務次官として、これらの事件に関わりを持ちました。

 今年1月の「桜疑惑」に関わる告発不受理にも陰で動いていたのでは無いかとの疑いもあり、さらには河井ご夫妻の選挙違反も・・・?。

 安倍晋三氏にとっての8年間、司法に黒川氏がいることで枕を高くして眠れたかもしれません。

 「ミスター検察」と呼ばれた、伊藤栄樹:元法務事務次官・東京高検検事長・検事総長は、検事総長就任のインタビューで「特捜検察の使命は巨悪退治です。『遠山の金さん』のような素朴な正義感を持ち続けなければなりません。」と語り、検事たちに「巨悪を眠らせるな、被害者と供に泣け、国民に嘘をつくな。」と訓示しました。

 「巨悪を眠らせるな」は検察のバックボーンとなりましたが、黒川氏は巨悪の安眠枕となってしまいました。

 今回の黒川氏辞任で、これまでの安倍氏の悪事がことごとく国民の前に晒されることを望みますが、それは無理なことなのでしょうか。


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