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宣言では無く蔓延防止

  • 2021年05月08日

 今日発表された北海道の感染者数は403名、昨日は248名だったので、一気に155名も増えたことになります。

 厚労省専門家会議のメンバーであり国立感染症研究所の鈴木 基:感染症疫学センター長が6日「北海道の感染者数は5月下旬頃に最大で千人弱になるだろう。」と公表、国立病院機構北海道医療センターの長尾雅悦院長も「連休中の札幌に人出は明らかに昨年より多かった。自粛慣れが進んでおり新規感染者が千人を超えることもあり得る。」と断言、札幌医科大学の横田伸一教授も「新規感染者は少なくとも来週半ばまで増える。十分にあり得る数字だ。」、「道内は緊急事態を超えた状態。今更、蔓延防止等重点措置を適用するのは疑問だ。」、「市中感染を抑え切れておらず、いつ沈静化するかはまだまだ見通せない。」とコメントしており、札幌市感染症対策本部アドバイザーで入院調整を担っている札医大の上村修二講師は「自宅療養や宿泊療養中に亡くなった人はまだいないが、入院病床の調整は自転車操業状態。夜間や休日などでタイミングが悪ければ、いつ死者が出てもおかしくない。」、「道内で千人どころではなく、札幌で1日に200人近い感染者がこれ以上続けば、市内の医療機関では支えきれなくなる。ここで感染者を減らせなければ、今後は犠牲を払いながら耐えていくしかなくなる。」と危機感を募らせています。

 現状では、札幌市内の感染者のうち約8割が変異株になっており、約4割が感染経路不明で、約6割が40代以下、変異株では東京の56%より高い数値となっています。

 また、市内のコロナ専用病床は満床が続き、中等症患者は市内で受け入れきれずに小樽や空知管内の病院まで運んでいる実態も明らかにされました。

 そして実効再生算数は1.6を越え、国のステージ4レベルである病床使用率50%、人口10万人当たりの直近1週間の新規感染者数25名を優に越えており、緊急事態宣言対象地域に指定される数値となっています。

 不思議なのは、そんな現状を目の当たりにながら、鈴木知事が「蔓延防止等重点措置」の要請をしたのが6日ということです。

 7日に開かれた政府の専門家分科会では、「北海道と福岡県は緊急事態宣言にするべきだ」、「北海道を蔓延防止等重点措置にすることは、国民に弱い措置だと思われる。」等の意見が出され、尾見会長も札幌の医療が逼迫する中で、緊急事態宣言の必要性を主張したことを受けて、西村コロナ担当相は福岡県、愛知県と併せて鈴木知事に宣言発令を打診しましたが、ただ一人鈴木知事だけが宣言を拒否してしまいました。

 その理由が、「感染者の7割が札幌市が占め、他の地域は比較的落ち着いている。」というものですが、札幌市以外にも旭川市は毎日15人前後、函館市や小樽市なども感染者がゼロの日はほとんどありません。

 札幌市だけを見ては「木を見て森を見ない」事になります。既に札幌圏内にもジワジワと感染が拡大し始めていますし、この連休には札幌ナンバーが函館市内でもかなり多く見受けられました。

 実態は、緊急事態宣言と同様の感染状態の中、知事は蔓延防止等重点措置で何を行い、感染者数を押さえ込もうと考えているのか全く判りません。

 記者会見では、「緊急事態宣言と同等の極めて強い措置を講じ、現在の厳しい状況を何とか乗り越えたい。」と話していますが、「具体的な取り組み内容は専門家の意見を聞いてから。」と話し、今のところ、大型集客施設の時短、イベントの観客数の上限設定、地下鉄の減便、地下鉄駅での検温、学校行事の中止や延期、外出や札幌市との往来の自粛以外に語っておりません。

 これらは以前にも行ってきた措置が多く含まれていますが、この間、どのような効果が有り、今後どのような効果を期待するのか、そして、これらの措置を行う事によって、対象期間の31日までに感染者数をどこまで引き下げるのか、数値目標をどこに置くのか、蔓延防止等重点措置でも感染者が減少しない場合は、どの時点で緊急事態宣言の要請をする考えなのか、これらの事を鈴木知事は明らかにしなければならないと思います。

 前段に医療の専門家の意見を掲載しましたが、多くは感染者数の増を予見し、緊急事態宣言を示唆していました。それを置いても、蔓延防止等重点措置とした知事の判断が正しかったのか、大きく問われることになります。


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