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学習能力の欠如

  • 2022年07月31日

 政府は29日、新たな感染対策の枠組みとして、「BA5対策強化宣言」の創設を発表しました。

 木原誠二官房副長官は、「社会経済活動を維持しながら感染拡大に対応する」と話し、病床使用率が50%を越えるなど医療提供体制が逼迫した場合、国では無く都道府県の地域の事情に応じて宣言を出すことになるということですが、具体的には、「強化宣言」を出した自治体は、高齢者や基礎疾患のある人、その同居家族に対し、感染リスクの高い混雑した場所への外出禁止を呼びかけたり、早期のワクチン接種やテレワークを促すというものです。

 これを聞いて、皆さんはどのように思われたでしょうか。

 政府は、医療提供体制が逼迫しても、具体的な方策は都道府県に丸投げすると言っているに等しく、併せて、対応策に真新しさは無く、これまでと同様の「マスク、手洗い、換気」を基本に、外出の自粛をお願いするというものです。

 社会経済活動を維持することから、政府は外出自粛による感染の爆発的な蔓延についての責任を負わないように幕を張り、外出については個人の判断で行い、医療が逼迫したら知事の責任という、逃げの姿勢を明確に打ち出したことになります。これは、岸田政権が国民の健康維持という国の根幹に関わる責務を放棄したことに等しいものです。

 夏休みに入り、夏祭りやお盆による帰省、各種イベントは目白押し。今まで外出を自粛し、イベントも中止になっていましたが、3年ぶりに政府のお墨付きで解禁となったことから、楽しみを抑制されていた反動が国民を外出に誘い、各地のイベントは人で一杯になり、夜の飲食店は活気を取り戻して、酔客が大きな声で歓談しています。

 これで、感染が抑えられる訳がありません。

 今、日本はコロナウィルス感染者数で世界一という不名誉な称号を与えられました。

 この国難にありながら、臨時国会はたったの3日間の開催で実質審議は行われません。

 連日感染者数は新記録を塗り替えています。

 北海道の「コロナウィルス感染症対策本部長」の鈴木知事も陽性である事が明らかになりました。

 行政は、これまで6回の大波を経験したにもかかわらず、第7波への準備をほとんどしてきませんでした。言う所の「学習能力の欠如」が露呈したわけです。

 この政府を無能と言わず、何と言えばよいのでしょう。


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