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周到なB案?

  • 2021年12月28日

 聞く耳なのか、それとも観測気球なのか。

 10万円支給を5万円の現金と5万円のクーポンに分けて支給するという政策判断に、各自治体から異論が沸き起こるとすぐに「10万円現金支給にするか、5万円を2回に分けるか、現金とクーポンで支給するかは、自治体の判断に任せる。」と修正。

 受験に関わり、文科省がオミクロン株の濃厚接触者などは試験を後日の追試で行うと発表しましたが、受験生やその親から不評を買うと「同日の試験場会場の別室で実施する。」と修正しました。

 3回目のワクチン接種も、公平に各自治体の体制が整ってからと言いますが、これも各首長が要望する「準備の出来た自治体から先行させる」というB案を出して修正するのでしょうか。

 一見すると、聞く耳を持つ柔軟な首相ということで評価は上がるでしょう。

 しかし、これが周到に考えられた策だとすれば、かなりのやり手と言えます。

 というのは、当初からA案とB案を用意しておいて、最初にA案という観測気球を上げ、批判が起こらなければそのままとしますが、批判が起こればすぐにB案を発表し、批判をかわす。状況を見極めつつ如何様にでも対処するという政策運営は、危機管理上必要なことだからです。話を聞いてくれる首相として支持率も上がるという腹なのでしょうか。

 今日、役所関係の仕事納めに当たり各行政機関の挨拶廻りを行いましたが、その中で、「オミクロン株の感染が大都会を中心に少しずつ広がりを見せていることから、北海道内にオミクロン株の濃厚接触者が発生したら、全て札幌に集中させて一元管理をする。

 その搬送は道の職員が担い、そのローテーションも準備した。」という情報を得ました。

 「これは、鈴木知事の指示なのか。」と問うたら、国の指導とのこと。

 しかし、誰が考えても、陽性者の近辺に居た濃厚接触者の数は、家族や行動範囲にもよりますが5人や6人では無いはずで、その方々を敢えて5時間近くの時間をかけて遠隔地に運ぶということが理に適うのか、札幌市民の感情はどうなのか、濃厚接触者が陽性になった場合の対処はどうするのかなど、疑問と思うことが多すぎます。

 これもA案で、実は二次医療圏の宿泊療養施設に収容というB案で落ち着かせるのか。 いつまでもこのような駆け引きをしていては、そのうちに「オオカミ少年」のレッテルを貼られ、見透かされてしまうでしょう。


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