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南スーダン:患者受診状況

  • 2017年02月19日

 南スーダンの自衛隊が行うPKO活動について、国会では「戦闘」という言葉使いが問題になっています。

 当然「戦闘」という状況であれば、PKO派遣5原則に抵触するだけではなく、憲法違反に当たることになりますから、大事な審議ですが、ここでもう一つ、無視が出来ない事実が明らかになりました。

 それは、日報に記載されている「患者受診状況」です。

 2月15日付けの日刊ゲンダイにも掲載されましたから、そこから引用させていただきますが、7月11日に自衛隊宿営地付近で政府軍と反政府軍の大規模な戦闘が発生しました。

 それまで「患者受診状況」には、0人から2人の報告とされていましたが、大規模戦闘後の12日で7人の記載があり大幅に増加しています。

 それ以前の7日から8日にかけての戦闘でも7人が受診しており、戦闘が行われる度に受診者が増えていると言うことは、自衛隊員が戦闘に巻き込まれている可能性を疑うのが自然ですが、日報には所属と人数だけが記載され、傷病名は黒塗りとなっていたそうです。

 これは「都会伝説」の類かも知れませんが、日本には陰の汚れ役を担う組織が存在し、例えば、自衛隊員が海外において大怪我をした場合、密かに帰国させ、病院で治療を行わせる、また、戦闘も含まれるかも知れませんが、死亡した場合も一般人を装って民間機を利用して遺体を国内に運び、海外での事故死として処理し、遺族への補償交渉と口止めは防衛省ではなく、この組織が行うというものです。

 1992年アンゴラへ初のPKO派遣を行ってから、日本は間断なくPKO派遣を行ってきました。

 カンボジア暫定統治、モザンビーク、ルワンダ内戦、ゴラン高原停戦監視、ホンジェラス緊急援助、アフガニスタン被災民救済、インド洋補給活動、東ティモール紛争、イラク難民救済、イラン緊急活動、ボスニア紛争、コソボ紛争、ソマリア海賊対処(順不同)など25年にも及ぶ間には危険な地域への派遣もあり、慣れない土地での長期間の滞在では、病気や怪我、すぐ近くで起こっている戦闘に巻き込まれての負傷や、最悪の事態が起こりえる場合も排除できませんから、自衛隊員がこれまで全く無事であったとは考えづらいものではないでしょうか。

 南スーダンでの「患者受診状況」はまさしく憲法にも関わる問題でもあることから、特定秘密保護法の適用となる案件かも知れませんが、これこそ黒塗りにすることなく、国民に明らかにするべき情報ではないかと思います。


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