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化学物質への意識低下?

  • 2008年06月11日

旧ふるさと銀河線が廃止になり、池田町、本別町が住民にその枕木を販売しました。
枕木には防腐・防虫のためにクレオソート油が塗布されていることから、北見市は網走支庁環境生活課に枕木販売に関し照会をしたところ、枕木については家庭用の防腐木材ではなく「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律」には適用されないとの回答を得、北見市も住民に枕木を販売。
その後、報道で販売を知った業者が厚労省に問い合わせ、厚労省は道の保健福祉部医務薬務課に対し調査を依頼、その結果、内分泌攪乱物質(環境ホルモン)の中でも特に健康リスクが高く、発ガン性のあるベンゾ[a]ピレンをはじめ、ベンゾ[a]アントラセン、ジベンゾ[a,h]アントラセンなどが含有されており、さらに規制基準値を大きく上回る520倍の含有濃度が検出されました。
法令は、平成16年に改正されており、一般家庭用としては販売できない用品に指定されていたことを認識していなかった網走支庁は、確認をせずに自治体へ回答したことになります。
誤って販売を許可した道は、今後の対応を厚労省と協議した結果として、①在庫の枕木は家庭用に販売しない②販売された枕木は直接接触しない③接触した場合は手を洗う④屋内に持ち込まない⑤購入者からの相談へは十分に対応 という内容の文書を購入者に配布するだけであり、回収までは必要ないと判断いたしました。
枕木は、庭造り、ガーデニング、土留め、柵などに利用されていますが、屋外にあることから通りがかりの小さな子どもや知識の無い方が接触する可能性もあります。ましてや最近はシックハウス症候群などにみられるように化学物質過敏症の方が増えており、極微量の接触でも反応し、中毒に至り、死亡することがあります。
回収までいかなくても特殊な塗料でのコーティングなど、取るべき手段は有るはずですが・・・。
先ほどの法律では、一般家庭には販売できませんが、例えば造園業者が購入した枕木を、一般家庭の庭などに利用することまでは規制していません。 国も道も、化学物質が及ぼす人体への影響に対してあまりにも関心が低すぎるのではないでしょうか。


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