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加計問題も越年

  • 2017年12月08日

国会も明日で閉会となります。

 臨時国会をスポイルし、衆議院を解散してまで開催したくなかった国会ですが、選挙後は仕方が無く特別国会を召集、異例の短さだった所信表明演説とそれに関わる代表質問、自民党が質問時間をよこせと「ごねた」予算委員会は、与党がこれまでにないほど時間を費やして行ったのは、質問という名の政府答弁のオンパレードでした。

 結果、森友学園問題は多くの疑問点を残して来年の通常国会へと持ち越されました。

 一方、加計学園問題は、大学設置審議会が「獣医学部新設」に問題ないという、結論を出し、それをもって林文科相が設置認可を出してしまいました。

 この問題にも森友学園問題同様の「忖度」を含む様々な疑惑が取り出されています。

 7日に開かれた参院の文科・内閣連合審査において、民進党の白 真勲議員が大学設置における手引き書に「認可前の生徒募集は行えない」と記載されているにも関わらず、韓国内で早々に生徒募集を行っていることを指摘された文科省は「認可前に募集することは想定していない」と答弁、これは、想定していないと言うことではなく実際に行った事が違反行為になることを糊塗(一時しのぎに誤魔化す)する抗弁でしかありません。

 加計学園は、国内の獣医師が不足しているという理由で新設を申請していましたが、獣医学部140名定員の内、20名を韓国で募集、卒業後は韓国で獣医師になれると学生を募集していました。矛盾した行為です。

 各方面から問題視されていた過大な定員を満たすために、国内で学生が集まらないことから韓国の学生に目を付け、それも文科省規定に違反した認可前の募集を行ったのです。

 また、同じく民進党の杉尾秀哉議員が「鳥インフルエンザを実験できるような施設がなく、実際に普通レベルの大学と同様の研究しかできない」とした、大学設置審議会の専門委員の言葉を引用しての質問にも「石破4条件は満たされている」と直接的・具体的な答弁を拒否するという森友学園と同様の官僚答弁に終始しました。

 この研究施設はBSL(バイオセーフティーレベル)3という、鳥インフルエンザやBSE(牛海綿状脳症)、狂犬病や結核菌などの感染症の病原菌を扱う実験室ですが、加計学園の獣医学部のBSL研究施設での実習は動物を使わずシミュレーション動物(縫いぐるみ)を用いるという施設です。

 さらに、自由党の山本太郎議員が5日の内閣委員会で、「建築費の水増しが行われたか会計検査院でチェック出来るか」との質問に「検査対象になるか適切に判断する」と答弁をしました。

 加計学園はその建設費が通常の大学建設よりも㎡当たり倍に近い建設単価が計上されており、37億円あまりの土地の無償譲渡、96億円にも上る補助金など、その妥当性に疑問を抱いた住民からも訴訟が起こされています。

 森友学園問題同様に検査院がその独立性を発揮するのか、それともここにも「忖度」が介在するのか、参院は、会計検査院に対し、加計学園問題についても検査するように要請すべきですし、来年の通常国会においても様々な矛盾点を厳しく追及しなければなりません。


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