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コンティジョン(接触感染)

  • 2020年03月23日

 昨日、レンタルビデオ店から「コンティジョン」というビデオを借りてきました。

 この映画は、2011年米国制作で感染症の拡大への恐怖と、CDC(疾病予防管理センター)職員の決死の取り組み、さらには感染を利用し一攫千金を狙う人物等を描いており、とりわけ、今回の新型コロナウィルス感染症による世界中への感染拡大と酷似している内容であることから、話題となっている映画でご覧になった方も多いだろうと思います。

 物語は二日目から始まります。

 香港で仕事を終えたベス(最初の感染者)が飛行機で米国に帰国し、シカゴで昔の恋人と一夜を過ごしてからミネアポリスの自宅に戻りますが、自宅でけいれんを起こし、夫が病院へ運ぶも原因不明で死亡、家に戻ると息子も同じような症状で死んでいます。

 ベスが搭乗した飛行機の乗客も同じような不審死、世界各地で同じような原因不明の感染者が死亡、感染はどんどん広がりシカゴは封鎖、新型のウィルスのためワクチンも無く治療も出来ないまま病院では間に合わなくなり、体育館にベッドを並べて収容します。

 シカゴの街の封鎖により、スーパーなどでは食料の強奪が始まり銀行も襲われます。

 軍隊による食料配給も、全てに行き届かなく配給されなかった市民は既に配給された市民を襲う、また、留守になった家に入り食料品などを盗み出すなど無法地帯へ。

 そんな中、ネットを使ったフェイクニュースがさらに不安を煽り、また、一攫千金を狙い根拠も無くレンギョウという薬草がウィルスに効果があるとネットで流すと、そのレンギョウの奪い合いが始まり、当局は政府の発表する情報だけを信じるように訴えます。

 CDCは、ウィルスがブタ由来の遺伝物質とコウモリウィルスの合成であることを突き止めますが、培養の方法が判らないことからなかなかワクチンの開発には至りません。

 やっと培養方法が見つかりましたが、感染は広がり、このままでは世界人口の12分の1、致死率は25~30%になるだろうと予測されます。

 一方、ウィルスの培養に成功しましたがワクチン製品化には1年もかかることから、培養した医師が自らに注射、病状が表れずワクチンが有効である事が判り、大量生産に入りますが、それでもワクチン接種は誕生日毎の抽選となりました。

 映画の最終シーンでは、中国の乱開発によってコウモリが森から飛んで逃げ、そのうちの一匹が豚小屋の天井に止まり、バナナの欠片を落とします。

 それをブタが食べ、ブタは屠殺されてカジノの調理所へ、そのブタをコックがさばきますが、その前に食事をして料理に感動したベスがコックを呼び、コックはさばいた手を洗わずエプロンでぬぐっただけでベスと握手。

 そこから感染が始まったことを意味して「1日目」というテロップが流れ、終わります。

 感染への不安と疑心暗鬼、物不足になるとの思い込みから買い占めが起こり、フェイクのネット情報に惑わされ、人々の心が荒廃して自分だけ助かれば良いと利己主義が蔓延、初動段階で政府上層部が情報操作するなど、今、世界を取り巻いている新型コロナウィルス感染症に右往左往する私達にとって、示唆するものが多くある映画でした。

 次は、同じく感染の拡大を扱った「アウトブレイク(爆発的な感染)」を見たいと思います。


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