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カジノの道民アンケート

  • 2019年07月15日

 鈴木知事は、カジノの誘致に関して、道のホームページ(HP)上でアンケートを実施し、道民の意向について調査する方針を明らかにしました。

 さらに、今月中にもIRについて道民の理解を促す冊子を、これもHP上に掲載するということです。

 まずは、道民アンケートですが、なぜ、HP上で行うのかその意図が判りません。

 道はこれまで様々な施策などについて、HPを通じて道民からパブリックコメント(意見公募)を求める手法を取り入れていますが、これらのパブリックコメントを私たちは単なるアリバイに過ぎないと評価しています。

 その第1の理由として、これまで行われてきた各種のパブリックコメントは、その数が非常に少なく、意見公募を行った意義さえも問われるような現状です。

 これまで、パブリックコメントを意見を寄せてくれた道民の皆さんには感謝しますが、いつも50件にも満たない応募数で、少ない場合は10数件程度となっています。

 従って、今回のHP上で行うアンケートでも、どのくらいの方々が反応してくれるのか全く未知数であり、目標のアンケート数をどこに置いているのかも明らかではありません。

 第2に、従前のアンケートのように無作為抽出法で行うものではないことから、カジノの推進派も反対派も組織的にアンケートに参加することが可能となってしまいます。

 これでは、アンケートの信頼性が損なわれてしまいますし、それを誘致判断の参考とするのは危険すぎると思います。

 次に、道民の理解を促すための冊子を、これもHP上で掲載するとのことですが、先般、その冊子の内容についての説明がありました。

 残念ながら総じて推進する意図が明らかな内容で、メリットが強調されすぎているのではないかというのが率直な感想です。

 一方、デメリットに関する取り扱いは抑制的で、全国的にも例を見ないホテル客数をどうして維持するのか、マイス施設も国内最大級となっていますがその利用についての構想も示されておらず、さらに、運営費の多くをカジノ収益に依存するにもかかわらず、以前道が調査したカジノ利用客の6~7割が道民であることも記載されておりません。

 このような冊子では、道民のIR(カジノ)への理解は、推進する方向へ一方的に誘導されてしまうことが危惧されます。

 この冊子については、道の観光局にも異論を申し上げましたが、果たして公平な内容となるのか不安です。

 いづれにしても、道は時間をかけて公平に、そして丁寧に説明することに徹し、HP上で事足りるような単なるアリバイ作りで誘致を判断するようなことのないように、慎重に道民意見の聴取を行うべきです。


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