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オリパラ報告書

  • 2022年06月30日

 東京オリ・パラの公式報告書が大会組織委員会から発表になりました。

 今回の大会ほど問題を醸し出した大会は無かったのではないかと思います。

 大会招致にあたっては、「フクシマはアンダーコントロールされているから心配は無い。」とか、「東京の夏は過ごしやすく、アスリートの実力が最大限発揮できる。」などと、時の総理が世界中に大嘘をついて誘致に成功しました。

 その後は、ご存じの通り、陸上競技場の設計では既設建設費を遙かに越えるデザインが問題となり白紙撤回。エンブレムが決定した後に部分的盗作が発覚して再募集。マラソン・競歩の会場は、安倍氏がプレゼンしたのとは裏腹に猛暑が予想されて札幌に移す。

 女性蔑視発言で大会組織委員長が辞任。開会式の総合演出プロデューサーが、アトラクションに出演する演技者の体型を差別するような発言で開会式直前に交替。コロナ禍での開催から無観客を基本としつつ、東京都教育委員会が児童・生徒の観戦を要請し、発覚後取りやめる。

 国立競技場新設に関し、ホームレスの強制撤去や付近公園の樹木を大量に伐採。コンパクトな会場設定のはずが、老朽化も含めて新設そして遠方へ。トライアスロン会場のお台場海浜公園はトイレの汚水の流れ込みによって汚染されており、トイレ臭を含め出場選手に大腸菌の影響が無い様に大量の砂を投入、競技海面にポリエステル製のフロートを3重に配置する他、新設した海の森公園では波の跳ね返りを防ぐフロートに大量の牡蠣が付着、除去に1億4,000万円も支出。等々、上げれば切りの無いほど問題が多い大会でしたが、何より問題だったのが、バッハ会長やIOC関係者への過剰とも言える接待と長期間のホテルのVIPルーム使用、大会運営ではIOCに「イエス」しか言えないシステムに、多くの日本人がオリンピックの裏側とその現実を見てしまいました。

 また、札幌会場でも観戦自粛を求めましたが、マラソン・競歩会場の警備と進入禁止エリアが不十分であったために場所によっては観戦者が密になることも散見されました。

 締めくくりには、東京オリパラ記録映画担当の河瀬直美監督のスタッフ暴行事件が発覚し、記録映画SIDE・1は、観客がまばら、SIDE・2は上映中とのことですが上映する映画館を私は知りません。

 これらをベールに包んだままの公式報告書となっているならば、まさしく日本的な事なかれ主義の報告書であって、将来に残す意味も感じられないものだと思います。


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