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かみ合わない議論

  • 2016年03月04日

 今日から「道議会平成28年第1回定例会」の代表質問が始まり、私が「道議会民主党・道民連合」を代表しての代表質問に立たせていただきました。

 与党自民党の質問者は、今定例会で道議会議員を辞職し7月の参議院選挙に立候補する予定の方でしたから、知事も必要以上のリップサービスで答えていましたが、野党の私の質問となると、都合の悪い質問にはまともに答えず、はぐらかして答弁するなど、まさに、「糠に釘」「馬耳東風」「暖簾に腕押し」とでも言い表したくなるような態度で、我が会派の議員達の怒りも相当にボルテージが上がりました。

 本質問、再質問、再々質問と、知事との議論を深めていきましたが、先に述べたように、聞いていることに答えないという態度に終始したことから、質問終了後、本会議ではあまり行なわない「特別発言」をしてしまいました。

 以下、本会議での私の「特別発言」を掲載させていただきます。

 

 

 

【特別発言】

 

 【議会は言論の場です。

 道政に関わる重要な課題、それに関わる知事の政治姿勢、道政運営について議論をする場であることは言うまでもありません。

 知事は、求められた質問の内容を十分に理解し、何故、その質問が出たのか、その背景を真摯に受け止め、適切な答弁で、知事が目指す道政の姿を道民に伝えることが知事の使命でもあります。

 私が道議として議席を得てから、これまで幾度となく知事とのやり取りを経験させていただき、また、政審会長などとして会派の代表質問の作成などに携わってきましたが、残念ながら、質問に対し的確に答えていただき、議論が深まったと感じることは、非常に少なかったと思います。

 無論、政治的立ち位置が同じというわけではありませんから、私どもの質問や提案を、すべて受け入れるべきとは思いません。しかし、質問の主旨を理解されているのか、どうかを疑うような「はぐらかし」や、質問している内容とは、まったく違う答弁で、その場をやり過ごすという議会対応を行っている限り、議会での議論は深まらず、質疑自体が空虚なものになってしまいます。

 例としてあげるならば、エネルギー問題です。5年前の福島県での原発事故以来、泊原発や核のゴミ問題に対する道民の関心は高まっており、私どもも、この課題については定例会毎に知事の考えを聞いています。

 今回も質問いたしましたが、これまでと同じことが今回も繰り返されました。認識の違いがあるのは致し方ありませんが、それ以前の問題として、何度となく担当者に質問の趣旨を説明しても、「わざと!」と言いたいくらい、真っ正面から受け止めようとしない答弁ばかりでした。

 この度の代表質問でも、知事にとって都合の悪い質問に対し、そうした傾向が強く表れています。

 議論が深まらないということは、道民の声に対する知事のメッセージを知事自身が、大事にしていないことに繋がります。

 また、重大な課題についての考え方を自ら示さず、国や議会などに押しつける答弁が散見され、知事としての責任を回避する姿勢がうかがえることは非常に残念に思います。

 リーダーは孤独です。すべての、判断・責任を担う重い立場ですが、その道を選ぶことを判断したのは知事自身なのですから、その立場を十分に意識していただきたいと思います。

 そして、知事のブレーンや理事者の方々は、知事が判断するための素材や情報の提供と知事への適切な助言をきっちりと行っていただき、最終判断は知事自らが、自らの言葉で語るべきです。

 先ほども申し上げましたが、議会は閉ざされたものではなく、知事の思いや道政運営を広く道民に伝える場でもあります。私たちも厳しい質問をすることもありますが、柔軟に受け止め、お互いに議論を深める努力をしていただきたいと思います。

 議会が見えないという道民の声は、ひとつには、私たち議員に負うところが大きいわけですが、一方の当事者である知事の姿勢も大きく問われのです。

 開かれた議会の実現のためにも、私どもの質問から逃げずに正面から受け止めていただきたい。

 知事のこれまでの議会対応の問題点を指摘するとともに、今後の議会対応につきましても、知事が言われる「過去の慣例にとらわれず、新たな発想で」行われることを期待して、発言を終わります。】

 

 道民の皆さんには笑顔で、そしてか細い体型であることから、支えてあげたいと思わせる知事ですが、その神経は三つ編みしているくらい図太いと思いますし、部下には女王のごとくであるとを聞いたことがあります。


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