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いよいよカジノの判断か

  • 2018年09月22日

 高橋はるみ知事はカジノ誘致に舵を切ったようです。

 昨日までの道議会本会議では、野党各党がカジノ誘致の関する「有識者会議」の協議内容について、知事に質してきました。

 これまで知事は、カジノ誘致に向けて政府に要請を繰り返し、自らもシンガポールのワールド・リゾート・セントーサに出向きカジノを視察してきましたが、道民の多くがギャンブル依存症への関心が強いことから、その判断を常に曖昧にしてきました。

 そして、自らの判断の参考にするという名目で、今年7月31日にカジノ誘致に関わる専門家会議を発足、年内に結論を出すよう求めました。

 この専門家会議に諮問したのは①北海道型IRの基本コンセプト ②優先すべき候補地 ③社会的影響対策の方向性について ④その他 で、4回の開催となっています。

 そして、この専門家会議に道が指名したメンバーは9人、このうち観光政策の分野からは大学教授が2人と民間観光関連から1人、観光業の分野からは観光エージェント関連団体から1人、経済対策として道経連から1人と大学教授1人、地域活性化に関して民間研究機関から1人、依存症対策としてギャンブル依存問題対策機関から1人、ギャンブル依存症施設から1人、となっています。

 どうも数からいくと、観光・経済関係7人に対し、依存症関係2人という構図となり、今ひとつ不安ではありましたが、案の定というか、これまで行われた会議では依存症対策機関の代表や依存症施設の代表を含め、この9人のメンバー誰一人としてIR誘致に対し反対する方はいませんでした。

 当初から知事のアリバイ作りのための有識者会議という危惧がありましたが、モノの見事にIR誘致のための専門家会議であることが明らかになり、今定例会でも、知事は専門家会議の議論内容を受けて前向きの答弁を繰り返しましたし、「様々な方々の意見や道議会の意見を参考にし、判断したい」として、再三求めてきた道民意見の集約は行うつもりがないことを暗に公言しました。

 有識者会議は今後、優先すべき候補地の選定の議論へと進みます。

 今まで有利に事を進めていた候補地は苫小牧市です。

 誘致先になるであろう苫小牧東部開発地域(苫東)では、9月6日未明震度7以上の地震により41名が死亡し、激甚災害指定された被災地である厚真町、安平町をも含んでおり、「ブラックアウト」を引き起こした「苫東厚真火力発電所」も存在します。

 現地の復旧・復興も目途が経たない中で、税金も投入されるであろうカジノ施設の建設が目の前で行われる、このような地元住民の神経を逆撫でするような判断がされるとするならば、道民の思いを完全に無視する背信行為と言わざるを得ません。

 利用者の7~8割が道民といわれ、ギャンブル依存症増大への不安がつきまとうカジノ誘致。

 これが知事の置き土産だとすれば、とことん道民に寄り添わない政治家だったと言うことになります。


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