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送料無料の弊害

  • 2017年02月17日

 働き方改革に関わる制度の議論が政府中心に進んでいます。

 先般、物流を担う運輸関連の方々と意見交換を行いました。

 今回の働き方改革における上限の残業時間760時間/年、上限80時間/月、繁忙期には上限100時間/月、となっていますが、これには適用除外職種が有り、トラック運転手がこの除外職種に入るとのことです。

 意見交換の場ではトラック運転手の実態について、例えば「札幌から東京へ荷物を運搬、帰りの荷物は秋田、そこで、東京までの荷物を積み込み、東京に着いたら今度は大阪へ、大阪から福岡、そして福岡から東京へ荷物を運搬し、やっと札幌までの荷物を積んで戻ってきた」というようなことは日常茶飯事であるとのこと。

 その間、高速道路はほとんど使用せず(使用料がかかるため)、休息もままならない、そのことから、脳疾患や心疾患などの労災が一番多い職種であるとのことです。

 トラック業界は、国の規制改革方針によって、その事業が免許制から届け出制となり、運賃も認可制から届け出制となりました。

 ここに問題が有り、当然のとこながら荷主は物流コストの安い事業所に依頼しますから、参入増による競争の激化が進み、低賃金+長時間労働→人出不足→高齢化が悪循環となり、このままでは10年後には10万人のドライバー不足に陥るとのこと。

 物流は日本の経済の根幹をなし、物流が滞れば経済に大きな影響を及ぼすだけではなく、国民生活も成り立たなくなってしまいます。

 私たちは、物を購入する際にどうしても値段の安い方に流れがちです。

 そして、宅配の場合は「送料無料」というのが選択の一つになりますが、送料はコストがかかるのです。タダではないのです。

 販売主は送料無料と宣伝し、無料ではない送料のしわ寄せを運搬業者に求めます。

 社会の物流を考える場合、注文する側は送料は無料ではないのだという認識に立ち、送料を負担すること、さらに、国においては地域別の送料について、荷物の大きさ、重量などによる基準を決めて物流を担う事業者に負担をかけないということにシフトすべきであり、そのことをこのまま放置していたならば物流の根幹が揺らぐものと思います。


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